「相撲協会の会長は誰?」と検索すると、実は「会長」ではなく「理事長」が正式な役職名であることをご存知でしょうか。2026年現在、日本相撲協会のトップを務めるのは八角信芳理事長です。この記事では、理事長と会長の違い、八角理事長の経歴と実績、歴代理事長の一覧、そして組織運営の仕組みまで、相撲協会のトップに関する基礎知識を徹底解説します。
【結論】相撲協会の会長(理事長)は八角信芳氏|2026年現在

2026年現在、日本相撲協会のトップは八角信芳(はっかく のぶよし)理事長です。
八角理事長は2016年3月に第13代理事長に就任し、2026年時点で10年目を迎えています。
現役時代は第61代横綱・北勝海として活躍し、引退後は年寄「八角」を襲名して指導者としての道を歩み始めました。
なお、一般的に「相撲協会の会長」と呼ばれることがありますが、正式な役職名は「理事長」です。
八角信芳の基本プロフィールと経歴
八角信芳理事長の基本プロフィールは以下の通りです。
- 本名:保志信芳(ほし のぶよし)
- 生年月日:1953年8月12日
- 出身地:北海道広尾郡広尾町
- 現役時代の四股名:北勝海信芳(ほくとうみ のぶよし)
- 最高位:第61代横綱
- 所属部屋:三保ヶ関部屋(現役時代)
- 年寄名跡:八角
- 理事長就任:2016年3月

八角親方は現役引退後、八角部屋を創設し、多くの関取を育成してきました。
理事としての経験も豊富で、事業部長や巡業部長などを歴任した後、2016年に理事長に就任しました。
「会長」ではなく「理事長」が正式名称である理由
日本相撲協会では、組織のトップを「理事長」と呼びます。
これは日本相撲協会が公益財団法人として法人格を持つためです。
公益財団法人の組織運営においては、理事会が最高意思決定機関となり、その代表者が「理事長」という役職名になります。
一方、「会長」という役職は日本相撲協会には存在しません。
ただし、日本相撲連盟という別組織(アマチュア相撲を統括)には「会長」という役職が存在します。
2025年6月には、トヨタ自動車会長の豊田章男氏が日本相撲連盟の会長に就任したことが報じられました。
このように、日本相撲協会=理事長、日本相撲連盟=会長と組織によって役職名が異なる点に注意が必要です。
八角理事長の現役時代|横綱・北勝海としての実績

八角理事長は現役時代、第61代横綱・北勝海として大相撲の頂点に君臨しました。
1987年に横綱昇進を果たし、平成初期の大相撲を代表する力士の一人として活躍しました。
北勝海は小兵ながら技巧派の取り口で知られ、多くのファンを魅了しました。
北勝海の主な戦績と受賞歴
北勝海の主な戦績は以下の通りです。
- 幕内優勝:8回
- 幕内通算成績:498勝221敗80休(勝率.693)
- 横綱在位:22場所
- 三賞受賞:殊勲賞1回、敢闘賞1回、技能賞2回
- 金星配給:3個
特に1987年から1989年にかけては、同時代の横綱・大乃国や千代の富士とともに大相撲黄金期を築きました。
北勝海の取り口は、突き押し相撲を基本としながらも、状況に応じて四つ相撲にも対応できる柔軟性が特徴でした。
体格的には小柄でしたが、その技術とスピードで多くの大型力士を破りました。
引退後から理事長就任までの道のり
北勝海は1992年5月場所後に現役を引退し、年寄「八角」を襲名しました。
引退後は八角部屋を創設し、後進の指導にあたりました。
八角部屋からは、関脇・北勝力や十両・北勝国など、多くの関取を輩出しています。
親方としてのキャリアを積む中で、日本相撲協会の理事としても活動を開始しました。
2010年には事業部長、2012年には巡業部長を歴任し、協会運営の経験を積みました。
そして2016年3月、前理事長の北の湖親方が急逝したことを受け、第13代理事長に就任しました。
就任時は急な理事長交代という困難な状況でしたが、以降10年にわたって日本相撲協会のトップとして組織を率いています。
相撲協会の会長(理事長)の役割と権限とは

日本相撲協会の理事長は、協会の代表者として組織全体を統括する重要な役職です。
理事長は理事会の議長を務め、協会の業務執行の最高責任者として様々な決定を行います。
理事長が担う5つの主な職務
理事長の主な職務は以下の5つに分類されます。
- 協会の代表:日本相撲協会を対外的に代表し、公式行事や記者会見などで協会の立場を表明します。
- 理事会の統括:理事会の議長として、協会の重要事項を審議・決定します。
- 業務執行の監督:各部門(巡業部、地方場所部、審判部など)の業務を監督し、適切な運営を確保します。
- 人事権の行使:理事や各部長の任命、親方の昇進などに関する人事を決定します。
- 危機管理:不祥事や事故が発生した際の対応責任者として、再発防止策を講じます。
理事長は協会の「顔」として、相撲界全体の発展と健全な運営に責任を負います。
理事長の選出方法と任期
理事長は理事会による互選で選出されます。
まず2年ごとに理事選挙が行われ、年寄(親方)の中から10名の理事が選出されます。
その後、選出された理事の中から互選によって理事長が決定される仕組みです。
理事長の任期は2年ですが、再任も可能です。
八角理事長は2016年の就任以来、2018年、2020年、2022年、2024年と再任を重ね、2026年現在も理事長職を務めています。
理事長選出には理事の過半数の賛成が必要であり、実力と人望を兼ね備えた人物が選ばれます。
理事長の年収・給与はいくら?
日本相撲協会の理事長の年収は公式には公表されていません。
ただし、公益財団法人としての財務報告書によれば、理事長を含む役員報酬の総額は公開されています。
過去の報道や関係者の証言から推測すると、理事長の年収は約3,000万円前後とされています。
これには基本給与のほか、各種手当や賞与が含まれます。
また、理事長は協会が所有する宿舎に居住することができ、車両などの福利厚生も提供されます。
なお、一般の理事の年収は約1,500万円〜2,000万円程度とされており、理事長はその約1.5倍〜2倍の報酬を得ていると考えられます。
相撲協会の歴代会長(理事長)一覧|初代から現在まで

日本相撲協会の理事長制度は、1950年に公益法人化されたことを契機に始まりました。
それ以前は「会長」という役職名が使われていましたが、法人化後は「理事長」に統一されました。
ここでは、初代から現在の八角理事長まで、歴代理事長を紹介します。
初代〜7代目|草創期を支えた理事長たち
日本相撲協会が公益法人化された1950年以降、初代から7代目までの理事長が組織の基礎を築きました。
- 初代:出羽海秀光(1950年〜1957年)元横綱・常陸山。戦後の混乱期に協会を再建。
- 2代目:時津風秀光(1957年〜1974年)元横綱・双葉山。長期にわたり協会を率いた。
- 3代目:春日野清隆(1974年〜1988年)元関脇・栃錦。テレビ中継の拡大など近代化を推進。
- 4代目:二子山勝治(1988年〜1992年)元大関・貴ノ花。若手理事長として改革に着手。
- 5代目:境川昭雄(1992年〜1998年)元小結・両国。バブル崩壊後の財政再建に尽力。
- 6代目:二子山勝治(1998年〜2002年、再任)2度目の理事長就任。
- 7代目:北の湖敏満(2002年〜2008年、第1期)元横綱・北の湖。不祥事対応に追われた時期。
これらの理事長たちは、戦後の復興期から高度経済成長期、そしてバブル崩壊後の困難な時代に協会を運営しました。
8代目〜12代目|昭和・平成の理事長たち
平成以降、大相撲は国際化や不祥事対応など、新たな課題に直面しました。
- 8代目:武蔵川仁久(2008年〜2010年)元横綱・三重ノ海。ガバナンス改革を推進。
- 9代目:放駒輝門(2010年)元大関・魁傑。野球賭博問題の責任を取り短期間で退任。
- 10代目:放駒輝門(2010年〜2012年、再任)八百長問題への対応に追われた。
- 11代目:北の湖敏満(2012年〜2015年、第2期)2度目の理事長就任。組織改革を継続。
- 12代目:八角信芳(2016年〜、臨時就任)北の湖理事長の急逝を受け、理事会で選出された。
この時期は野球賭博問題や八百長問題など、相撲界の信頼を揺るがす不祥事が相次ぎました。
歴代理事長はその都度、再発防止策やコンプライアンス強化に取り組んできました。
13代目・八角理事長の就任経緯
八角信芳理事長は、2016年3月に第13代理事長に就任しました。
就任のきっかけは、前理事長の北の湖敏満親方が2015年11月に急逝したことでした。
北の湖理事長の死去後、臨時理事会が開かれ、当時事業部長だった八角親方が理事長に選出されました。
八角理事長は就任当初、「北の湖理事長の遺志を継ぎ、協会の発展に尽くす」と表明しました。
以降、2018年、2020年、2022年、2024年の理事選挙でいずれも再任され、2026年現在も理事長職を務めています。
八角理事長の在任期間は10年に及び、歴代理事長の中でも長期政権となっています。
八角理事長の功績と課題|就任から現在までの評価

八角理事長は2016年の就任以来、様々な改革と課題対応に取り組んできました。
ここでは、その功績と今後の課題について整理します。
主な改革・施策の成果
八角理事長が推進した主な改革と施策は以下の通りです。
- コンプライアンス体制の強化:外部有識者を含む第三者委員会の設置、内部通報制度の整備などを実施。
- 力士の待遇改善:十両以下の力士の給与引き上げ、福利厚生の充実を図りました。
- 国際化の推進:海外巡業の拡大、英語版公式サイトの充実など、相撲の国際的な普及に努めました。
- 女性ファンの取り込み:イケメン力士の積極的なメディア露出、SNSを活用した情報発信などを推進。
- 地方巡業の充実:地方での相撲人気を高めるため、巡業回数を増やし、地域との交流を深めました。
特にコンプライアンス強化は、過去の不祥事を教訓とした重要な取り組みです。
また、SNSを活用した情報発信により、若年層のファン獲得にも成功しています。
不祥事対応とガバナンス強化への取り組み
八角理事長の在任期間中にも、いくつかの不祥事が発生しました。
2017年には横綱・日馬富士による暴行事件が発覚し、大きな社会問題となりました。
八角理事長はこの問題に対し、厳格な処分と再発防止策を実施しました。
また、2018年には女性差別問題(土俵上での救命措置に対する対応)が批判を浴びました。
これに対し、協会は伝統と安全のバランスを取るための議論を進め、一定の改善を図りました。
2025年には、元横綱・白鵬の宮城野親方が協会を退職するという出来事もありました。
これらの問題に対し、八角理事長は透明性の向上と外部の視点の導入を重視したガバナンス改革を継続しています。
今後の課題と注目ポイント
八角理事長が今後取り組むべき課題として、以下が挙げられます。
- 力士の高齢化と人材確保:若手力士の育成と、新弟子の確保が急務です。
- 財政基盤の強化:コロナ禍での収入減を受け、新たな収益源の開拓が必要です。
- 伝統と革新のバランス:伝統を守りつつ、時代に合わせた変革をどう進めるかが問われます。
- 国際化のさらなる推進:海外出身力士の増加に対応した環境整備が求められます。
- 後継者育成:次世代のリーダーをどう育てるかも重要な課題です。
特に伝統と革新のバランスは、相撲界にとって永遠の課題であり、八角理事長の手腕が問われ続けています。
次期理事長候補は誰?任期満了時期と今後の見通し

八角理事長の任期は2年ごとに更新されており、2026年現在も理事長職を務めています。
次回の理事選挙と理事長選出がいつ行われるか、また次期理事長候補は誰なのかについて見ていきます。
2026年時点の有力候補者
2026年時点で、次期理事長の有力候補として以下の親方の名前が挙がっています。
- 春日野清隆(元関脇・栃乃和歌):現理事。協会運営の経験が豊富で、実務能力が高い。
- 境川豪章(元小結・両国):現理事。巡業部長として手腕を発揮。
- 芝田山康(元横綱・大乃国):現理事・教習所長。横綱経験者として権威がある。
- 尾車浩一(元大関・琴風):元理事。解説者としても知られ、知名度が高い。
ただし、理事長選出は理事の互選によって行われるため、実際に誰が選ばれるかは理事会の構成次第です。
また、八角理事長自身が再々任される可能性も残されています。
次回理事長選挙の時期
日本相撲協会の理事選挙は2年ごとに実施されます。
直近の理事選挙は2024年に行われ、八角理事長が再任されました。
次回の理事選挙は2026年に予定されています。
理事選挙は通常、春場所(3月)後に実施されるため、2026年3月下旬から4月初旬にかけて行われる見通しです。
この選挙で選出された理事の中から、互選によって次期理事長が決定します。
八角理事長が続投するか、それとも新たな理事長が誕生するかは、2026年春の理事選挙の結果次第です。
相撲協会の組織構造を図解で解説

日本相撲協会は公益財団法人として、複雑な組織構造を持っています。
ここでは、理事長を頂点とした組織図と、各部門の役割について解説します。
理事長を頂点とした組織図
日本相撲協会の組織は、以下のような階層構造になっています。
- 評議員会:協会の最高意思決定機関。外部有識者を含む評議員で構成。
- 理事会:協会の業務執行機関。理事長と10名の理事で構成。
- 理事長:協会の代表者。理事会の議長を務める。
- 各部門:巡業部、地方場所部、審判部、教習所など、実務を担当する部門。
- 年寄(親方):力士の指導や部屋の運営を担当。
- 力士:横綱から序ノ口まで、各番付に所属。
理事長は理事会の頂点に立ち、各部門を統括します。
評議員会は理事会の上位機関として、重要事項の承認や監督を行います。
理事会・評議員会・各部門の役割
各組織の役割を詳しく見ていきます。
【理事会】
理事会は協会の業務執行機関であり、以下の役割を担います。
- 協会の予算・決算の承認
- 力士の昇進・降格の決定
- 各種規則の制定・改廃
- 不祥事への対応と処分の決定
理事会は理事長と10名の理事で構成され、原則として月に1回開催されます。
【評議員会】
評議員会は協会の最高意思決定機関であり、以下の役割を担います。
- 理事の選任・解任
- 定款の変更
- 重要な財産の処分
- 協会の解散
評議員会は外部有識者を含む評議員で構成され、協会運営の透明性を確保する役割を果たします。
【各部門】
協会の実務は、以下のような各部門が担当します。
- 巡業部:地方巡業の企画・運営
- 地方場所部:地方場所(名古屋・大阪・福岡)の運営
- 審判部:本場所での審判業務
- 教習所:新弟子の教育
- 事業部:興行・広報・グッズ販売など
各部門には部長が配置され、理事会の指示のもとで業務を遂行します。
相撲協会の会長(理事長)に関するよくある質問

ここでは、相撲協会の理事長に関してよく寄せられる質問に回答します。
Q. 相撲協会に「会長」という役職は存在する?
A: 日本相撲協会には「会長」という役職は存在しません。
正式な役職名は「理事長」です。
ただし、アマチュア相撲を統括する日本相撲連盟には「会長」という役職が存在します。
2025年6月には、トヨタ自動車会長の豊田章男氏が日本相撲連盟の会長に就任しました。
日本相撲協会(プロ相撲)と日本相撲連盟(アマチュア相撲)は別組織であり、役職名も異なる点に注意が必要です。
Q. 理事長になれる条件・資格は?
A: 理事長になるには、まず理事に選出される必要があります。
理事に選出される条件は以下の通りです。
- 年寄(親方)であること:引退した力士が年寄名跡を取得し、親方となる必要があります。
- 日本国籍を持つこと:年寄になるためには日本国籍が必須条件です。
- 理事選挙で選出されること:2年ごとに実施される理事選挙で、年寄の投票により選出されます。
理事に選出された後、理事会での互選によって理事長が決定されます。
したがって、理事長になるには元力士であり、日本国籍を持ち、親方として実績と信頼を積み上げることが必要です。
Q. 女性が理事長になることは可能?
A: 現行制度では、女性が理事長になることは極めて困難です。
その理由は、理事長になるためには年寄(親方)である必要があり、年寄になるには元力士でなければならないためです。
日本相撲協会では、伝統的に女性は土俵に上がれないという慣習があり、女性力士は存在しません。
したがって、現在の制度では女性が理事長になる道は閉ざされています。
ただし、評議員には外部有識者として女性も就任しており、協会運営への女性の参画は進みつつあります。
将来的に制度が変更されれば、女性が理事や理事長に就任する可能性もゼロではありませんが、現時点では実現のハードルは非常に高いと言えます。
まとめ|相撲協会のトップに関する基礎知識

この記事では、日本相撲協会の会長(理事長)について、2026年現在の状況から歴史、役割、今後の展望まで幅広く解説しました。
この記事のポイント
この記事の要点を以下にまとめます。
- 2026年現在、日本相撲協会のトップは八角信芳理事長(元横綱・北勝海)です。
- 正式な役職名は「会長」ではなく「理事長」であり、2年ごとの理事選挙で選出されます。
- 八角理事長は2016年に就任し、コンプライアンス強化や国際化推進などの改革を推進してきました。
- 理事長の主な職務は、協会の代表、理事会の統括、業務執行の監督、人事権の行使、危機管理です。
- 次回の理事選挙は2026年春に予定されており、八角理事長の続投か新理事長の誕生かが注目されます。
相撲協会の理事長は、日本の国技である大相撲を統括する重要な役職です。
伝統を守りながら時代に合わせた改革を進めることが求められており、今後の動向にも注目が集まります。
公式情報の確認・問い合わせ先
日本相撲協会に関する最新情報は、以下の公式サイトで確認できます。
- 日本相撲協会公式サイト:https://www.sumo.or.jp/
- 日本相撲協会公式YouTubeチャンネル:日本相撲協会公式チャンネル
- 日本相撲連盟公式サイト:https://www.nihonsumo-renmei.jp
理事長や協会運営に関する詳細な情報は、これらの公式サイトをご確認ください。
また、問い合わせがある場合は、日本相撲協会の公式サイトから連絡することができます。


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